第9回『勝つためのウエポン』
『実力検証』
(アームズマガジン 2004年11月号掲載掲載)
@全長バットプレート後端から、サプレッサ先端までを測定。 |
品名 |
ノーマル(g) |
カスタム(g) |
備 考(ノーマル/カスタム) |
サプレッサ |
94 |
140 |
TR付属/大容量(ファイアーフライ すかしへショート) |
サイトレシーバー |
442 |
326(※1) |
※コッキングプレート、サイドレール取り外し |
本体フレーム |
496 |
620 |
取説名称:レシーバー |
電動ユニット |
690 |
860 |
|
バッテリー |
142 |
136 |
ノーマル/Eagleforce RC500AR 8.4V |
合計 |
1,864 |
2,082 |
B重量バランス
実使用状態(バッテリー、ノーマルマガジン(空)、サプレッサ付、スコープ無し)における、重心位置を測定し、グリップ中心位置からの距離を比較する。細めのパイプ(直径10mmを使用)上で銃をバランスさせたとき、パイプの軸線上に重心はある。方向を変えて再度バランスさせ、2本の軸線の交点が重心点となる。グリップ中心は、個人差はあるが、参考として、グリップ内側の直線部分の中央線と、この位置のグリップ幅の中央とした。 |
C初速及び安定性
ノーマル |
カスタム |
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1発目 | 86.7 |
76.6 |
2発目 | 86.6 |
77.4 |
3発目 | 86.2 |
77.8 |
4発目 | 86.1 |
77.7 |
5発目 | 86.0 |
76.6 |
6発目 | 85.6 |
76.0 |
7発目 | 86.2 |
76.1 |
8発目 | 85.7 |
76.4 |
9発目 | 87.1 |
76.2 |
10発目 | 86.8 |
76.7 |
平均 | 86.3(0.74J) |
76.8(0.59J) |
D集弾性
E作動音測定場所は土の地面で周囲に音を反射する有害障害物の無い場所を選定。測定対象の一箇所をサポートし、立射にて3方向を測定。使用銃はP90TR(ノーマル/カスタム)。弾丸発射状態で測定。騒音計で取得したA特性フィルタ(耳の周波数特性に補正するフィルタ)補正済みの作動音をパソコンに取り込み、フルオート2秒間の騒音レベル算出と周波数特性分析を実施。同時にオシロスコープの状態監視機能で環境騒音レベルが測定条件を満たすこと(測定レベルと環境騒音レベルの差が20dB以上あること)を随時監視している。測定対象と測定器の位置関係はJIS Z 8731:1999(環境騒音の表示・測定方法)に準拠している。(使用機器:CUSTOM SL-1370 普通型騒音計、FLUKE 123 Industrial ScopeMeter、EDIROL UA-5 USB AUDIO INTERFACE、ノートパソコンpentiumV750MHz) |
動作波形比較音圧レベル測定結果
ノーマルとカスタムの動作波形。3発分を切り出して重ねて表示している。正面と、向かって右側面のデータを示す。ピーク音(発射音と考える)に関しては、正面で約4〜5dB(約4割減)の効果が得られた。個体差があるため、今までのデータと改善値は異なる。メカノイズは平均約6dB(約半分)、最大では12dB以上(4分の1以下)と、大きな効果が認められる。右側面のデータを見るとその効果の度合いが良く分かる。発射音を除けば、特徴的ピークがほとんど無いことが見て取れる。
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周波数特性比較全般的に4〜15dBの大きな改善が認められる。ただし、ごく一部ながら改善効果が少ない周波数もある。対策が構造上不十分な部分(モーター周り等)、未対策の部分(マガジン給弾音等)があるので、他の部分が静かになった分、今まで目立たなかった部分が結果的に目立つようになり、ピークとなって現れていると考える。(設定:FFTサイズ:2048、窓関数:Hanning。ピーク周波数(全周波数の中で最も大きな音圧レベル)より-20dB(10分の1)以下は無視できるため、切り捨ててある。) |
Fフィールド聴感距離場所は舗装道路と草丈50〜100cm程度の草原。騒音計を基準(0m)として距離を取り、徐々に近づきながら射撃を行う。表示が基準値近辺(50±1dB)の時に、作動音によって騒音計のバーグラフメーターが変動した時の距離を5m単位で測定する。測定精度を上げる為、騒音計近傍でホワイトノイズ(擬似環境騒音)を発生させ、表示が50dB近辺で安定するようにした。基準とした環境騒音値(50dB)は環境基本法における昼間の基準値で最も厳しいものを採用。(AA地域。療養施設、社会福祉施設等が集合して設置される地域など特に静穏を要する地域の基準)(使用機器:CUSTOM SL-1370 普通型騒音計) |
測定結果舗装道路は、ほとんど音を吸収しない為、反射も強く、解放空間では最も過酷な測定条件と考える。この条件でも正面で半分近く、側面では3分の1以下の距離短縮となった。草原は高音域を良く吸収するので、更に顕著な結果となった。草原での右側面の測定は、風が強く、基準値が得られないために打ち切ったが、舗装道路での結果から考えて、10m、若しくはそれ以下と推察される。 |
●検証結果と考察
●まとめ
■P90サイレントカスタム『弐式突撃銃』仕様全長:608mm |